予防歯科

PREVENTION

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予防歯科の大切さ

医療の中で予防ができるのは歯科医院のみ、それ以外は症状が出てからの処置になります。

人間には三大欲求があると言われていますが、最後まで残るのはやはり食欲といえます。どれだけお金を持っていても、歯が無いためにものが食べられなければ人は生きていけません。好きなものを何でも美味しく食べられる幸せを人生が続く間ずっと感じ続けるためには、トラブルが起きる前に定期的に来院して、虫歯や歯周病にならないように管理をしていく予防歯科が不可欠です。古い世代の方は時代背景もあり、歯科医院の数が今ほど多くない中で「歯が痛くなってから歯医者に行く」「悪くなったらすぐに抜いてもらう」ということが一般的でしたが、今では虫歯の数もかつてより激減し、歯を残そうという意識が高い方が多くなっています。日本歯科医師会が「80歳になっても自分の歯を20本以上残そう」という8020運動を推奨していますが、今の時代であれば8020を達成することはそれほど難しくありません。死ぬまで自分の歯で食事を楽しむために、定期検診とともにセルフケアに力を入れて日頃から歯を残せるように努力をすることが大切です。

かかりつけ歯科医院を持つことのメリット

どなたにも内科や耳鼻科、皮膚科などのかかりつけの先生があるように、歯科でもかかりつけ歯科医を持つことは、お口の健康と全身の健康を守るために大切なことです。人間ドックを例に挙げると、ずっと同じ病院で受けていると過去のデータが蓄積されていき、経時的な側面も考えた詳細な評価が可能になります。しかし毎回違う病院で人間ドックを受けた場合はその場限りの評価しかできないため、医師の側も過去との比較ができず、同じ数値があったとしても以前より改善しているのか悪化しているのかという判断をすることが難しくなります。かかりつけの歯科医院で定期的に治療や検診を受けていると、例えば歯磨き方法に癖があって部分的に磨けていない部分があるという方は、クリニック側がその癖を把握していてその箇所を重点的にクリーニングするように歯科衛生士が心がけるなど、かかりつけならではのきめ細かいケアができるため、予防歯科の効果もより高まります。

歯を失ってしまった場合の治療のリスク

歯が失われた時の対処としては、一般的には「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」から選択することになります。ブリッジは失った歯の両隣にある歯の一部を削り土台として、橋渡しをするように歯と歯の間に人工歯を装着する方法ですが、健康な歯を削らなくてはならないこと、土台となる歯にかかる負担が大きくなり寿命を短くしてしまう可能性があること、ブリッジの部分の歯磨きが難しく汚れが溜まりやすいことなどがマイナス面として挙げられます。入れ歯も昔から用いられるポピュラーな方法ですが、入れ歯で自分の歯と同じように噛むことはどうしても難しいのが現状です。たくあんなどの漬け物類や、グミのような弾力のある食感のものは入れ歯では食べることが困難です。最近人気を集めている新しい技術のインプラントは、顎の骨が薄い方や内臓疾患がある方は手術を受けることができず、健康保険が適用されないために患者さまの金銭的な負担が大きいこともあり、誰もができる治療ではありません。なお当院ではインプラント治療は行っておりませんので、希望される方は信頼できる医療機関にご紹介しています。歯を失われた場合には患者さまのご要望を第一に考えながら最善の治療を選択していますが、まずはそのような状態になる前に日頃のセルフケアを徹底して、歯を残す努力を怠らないことが大切です。

ご自宅でのセルフケアの注意点

健康なお口の環境と綺麗な歯を維持するためには、患者さま自身が自分の歯に関心を持ち、「自分の歯は自分で守っていく」という意識の下でご自宅でのケアを継続することが必要になります。日頃の歯磨きの際には、歯科医院での歯磨き指導で歯科衛生士にアドバイスを受けた通りの正しい歯ブラシの使い方を実践するのはもちろんですが、必ずデンタルフロスを使っていただくことで、磨き残しや歯垢をより効果的に除去することができます。なお、ご自宅での歯のお手入れでもっとも大切にしてほしいのは就寝前のケアです。唾液には細菌を洗い流して歯を守る作用がありますが、寝ている間は唾液の出る量が大幅に減ってしまい、細菌が増殖して虫歯や歯周病が進行しやすくなるためです。また、歯磨きをした後はできるだけ飲食を控えて、水やお茶程度に留めておくことで口内の細菌の繁殖を最低限に抑えられます。